ご縁あって、山の中の隠れ寺に行ってきました。
黄檗宗・海瀧山王龍寺、
奈良市の西部、矢田丘陵の北、富雄川のほとりから、
山をのぼったところにあります。
富雄川は、平安時代から歌の詠まれてきた由緒ある川です。
今日は、ご本尊の磨崖仏、十一面観音菩薩に会いに…。
願いをひとつ、胸に持って行きました。
奈良時代、聖武天皇の勅願で建立、
江戸時代に、
黄檗宗の寺院として復興された山の中のお寺です。
お寺の人の代わりに、
留守を預かる86歳のおばあさんに、
お堂の扉を開けて頂きました。
「写真撮影もいいですし、どうぞご自由に…」
ご本尊、間近で拝むことができました。
祈ったあと、
どうしても触りたかったので、
差し出されている右手に触れさせて頂きました。
とてもしずかな時間でした。
以前おばあさんは、
京都宇治・萬福寺の横のお寺に住んでおられたそうで、
黄檗・虹のわ展の話や、境内の話、
お寺の十八羅漢さんの事や、色々な話ができました。
萬福寺の隠元禅師が導いて下さったのかな(笑)
「四年前に脳卒中煩って、今でもふらつくねん。」
木の根っこだらけの境内を、ゆっくり杖で歩くおばあさん。
どうか、お足元、気をつけて下さいね…。
後で、観音様の印相を調べてみると、
手の平をこちらに向けて差し出されているのは、
深い慈悲をもった与願印。
人々の願いをききいれ、望みを叶えるという意味だそうです。
どうか私の願い、
叶えてください。
こんなに静かな山寺なのに、
実は、回りはみんなゴルフ場です。
お寺の敷地だけ残して、
じわじわ攻めてきたのだろう…。
生駒山と真正面の、この山、
山というより、全体がゴルフ場になっている。
おまけに、電車のトンネルが縦貫してしまった。
昔は、霊山生駒山と繋がっていたに違いないのに。
…いいのかな、こんな事になって。
お寺の歴史は、
奈良時代、聖武天皇勅願、生駒…となると、
起源は行基さんが関わっておられると推察できる。
…行基さん、えらい事になってますね。
…今も根付く「こころ」は守りたいです。
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