6月6日は「金星の太陽面通過」の日。
130年ぶりに、
金星が太陽の前を横切るというめずらしい現象である。
おひさま主催の天体ショー、
金環日食に続き、
こんどは、
私の大好きな金星とコラボして、
何か見せてもらえるらしい。
ああ、いいお天気だあー、
日食グラスで太陽を見上げる。
あ…
あるある…
太陽の中に、丸い、黒い、小さいの。
あれが金星か…
今、太陽の前を横切ってるんだな。
太陽もまん丸だけど、金星もまん丸だ…
金星、小ちゃいなあ…
でも…
小さいのに一生懸命太陽のまわりを回っている、という
いじらしい感じはないなあ。
金星は何だかきりっとして、
強い自分の意志を持って太陽のまわりを回っているようにみえた。
平面的な見方をやめて、宇宙空間として感じてみた。
大きな球体の太陽があって、宇宙空間があって、
小さな球体の金星がある。
そしてまた宇宙空間があって、地球がある。
地球は金星と同じくらいの大きさ。
地球も小さいなあ…
実は今日この現象を見て、
自分が一体何を感じるのか、全くわからなくて逆に興味があった。
「地球も小さいなあ…」と思い、
次に、自分のちっぽけさ、宇宙の偉大さに気づくのかな、と
冷静に自分を見つめていた。
でも、違った。
大きな太陽、小さな金星、小さな地球、そしてもっと小さな自分…
そこまで行き着いて、
自分がしっかりと地球に立っているということに気づいた。
ちっぽけなんかじゃなかった。
金星と同じように自分の意志を持ち、
しっかりと地球に立って、太陽を見上げていた。
太陽、金星、地球、私、、、繋がっていた。
私、地球、金星、太陽、、、繋がっていた。
宇宙は大きいけれど、地球は決して弱くはない。
意志を持って、太陽のまわりを回っている。
人間も決して、ちっぽけではない。
みんな一生懸命、地球の上に立っている。